Aster(Rusk) (18禁PCゲーム)感想(簡易ネタバレ)
とりあえず、この作品のキャッチフレーズ
｢はじまりは、大切な人を失った時ー。｣
｢そこに奇跡は無い。けれど希望は在る。｣
これの意味をよく理解できたならプレイしてもいいでしょう。
キャラが好きだから、そのHシーンが観たいから。
という程度の理由ならソフトをもってる友人にでも
そのCGを見せてもらってください。
はい。マジきつい作品です。
作品説明
晴坂市の北部に佇む『北稜学園付属校』。
北稜学園付属校に通う3人の少年少女を
中心として展開される。
この作品の中心人物であり
主人公の榊宏 幼なじみの柚月沙希、双子の姉である沙耶。
彼らが北稜に通い初めて、2度目の夏。
試験も終わり、長い休みが近づいてきた。
夏の日差しの元、3人はそれぞれの想いを交錯させ、
幼なじみという関係から、一歩、一歩と進んでゆく。
やがてその想いと関係は、ひとつの形に落ち着くこととなる。
夏が過ぎ、秋が訪れ、そして冬が近付いてきたある日。
落ち着いていたはずの想いと関係が、
大きく変化する出来事が起きた。
(シナリオ説明文より)
上記の文がプロローグである。
こう見ると普通のどこにでもある恋愛ゲームじゃないかと
思うであろう。事実 発売前にゲームショップなどで
配布されてるチラシでも上記のシナリオ説明文に
細かい違いは在るものの対して違いはない。
事実 自分としてもこれ程度なら、
多分プレイはしなかったであろう。
しかし、ある雑誌で衝撃の事実を知ってしまっていらい
心惹かれるものがありながら、その展開に
プレイしたいか迷ったものだ。
理由は簡単だ。
説明文に
主人公の榊宏 幼なじみの柚月沙希、双子の姉である沙耶。
宏と双子の姉である沙耶が付き合い始める。
(まぁPC雑誌典型の矢印フラグのような説明で)
(略)
ずっと続くと思っていた日常。しかし
それは急に終わりを告げる
(さてこれと上記のキャッチフレーズを
重ね合わせればなにが起きたか見えてくるだろう)
冬が近づいてきたある日 沙耶が事故で死んでしまう。
この物語はそこからはじまるのである。
ここから本編ははじまるのである。
まず3人のシナリオが選べるようになる。
主人公は宏でなく、それぞれにいるのである
(全員が沙耶の事故に関わっている人物である)
山吹 美幸（やまぶき みゆき）
小田巻 雛（おだまき ひな）
姫萩 はるな（ひめはぎ はるな）
まず上から順に
美幸シナリオから・・・。
3人のプレイの順番は自由ですが、
上から表示されている順に
やっていくと、事故の謎がわかってきます。
かつ主人公 ヒロイン視点で描かれるので
お互いの想いがわかります
美幸シナリオは、最初は主人公との
関係や、主人公との少しですが楽しい
時間が描かれます。
主人公と別のシナリオのヒロイン雛や
その主人公も出てきます。
(つまり同じ時間軸でのそれぞれの
出来事が描かれるわけですね)
話は進むにつれ、美幸の抱えてるもの
などが見えてきます。
そして日は進みあの沙耶が死んだ事故の日に来ます。
その事故から浮き上がる疑惑、疑念など
いろいろ湧き上がります。
その中で悩みを抱えてる美幸を主人公が
支えていきます。
このシナリオであかされるのは
事故の原因です。
そのはじまりがこの美幸であるのです。
沙耶が死んでしまった事故。
その原因が自分にある。
取り返しのつかない罪。
見ていて重すぎます。
なぜ美幸が事故の原因になったのか、
それは偶然であり、悪意はないものです。
しかしユーザー側からすれば、
沙耶を殺した人の一人になります。
このシナリオラストは美幸は主人公に
支えられながら生きていく道を選びます。
ひとまず彼女のシナリオはこれでENDですが、
ここを知っておかないと後が
わかりません
雛シナリオ
美幸編主人公の妹です。
すでに学生ながら彼氏もいて、ものすごく
バカップルの幸せ光線だしまくりです。
キャラを見るとツンデレに見えますが、
完璧デレオンリー(笑)です。
美幸編主人公の時間軸とリンクしてますので
彼がしていた時間に雛はなにをしていたのかわかります。
そして彼女にも事故の日が訪れます。
そうです。彼女は巻き込まれてしまうのです。
しかし彼女は沙耶とはちがい軽い軽症ですむのです。
そして退院して、幸せな日々が戻ってきたと思った
とこに悲劇が訪れます。
雛の目が見えなくなってしまいます。
原因はあの事故による脳の損傷による失明です。
彼女を取り巻いていた世界は一変します。
明るく振舞っていても、襲ってくるのは
暗闇で好きな人の顔も見れない絶望の世界。
もちろん美幸編とリンクしてますから、
どうなるかは明白ですね。
暗闇の絶望した世界で、彼女は主人公に
いいます。｢お互いのために別れようと｣
一時はそれを受け入れる主人公です。
しかし彼は彼女と共にいる事を選びます。
結婚しようと、彼女に想いの全ての
ぶつけます。
そしてエピローグ 二人は結婚式を
あげます。
これが彼女のシナリオです。
事故により人生が一変してしまう
つらさ、もう二度と戻る事のないもの。
被害者側の視点で描かれてます。
はるなシナリオ
上記のやつとは少し違う感じのシナリオって
印象ですね。
このシナリオの主人公は事故の加害者
直接的に沙耶を殺し、雛に一生ものの障害を
負わせてしまった母親の息子です。
美幸の偶然がこの人に連鎖して
事故を起こしてしまいます。
母親を失ってしまい、一人ぼっちに
なってしまった主人公。そして加害者の
息子だからという理由で苛められる。
彼の母親にも悪意はありません。
しかし、偶然にしろなんにしろ
殺してしまった加害者にはかわりありません。
そして部活動では、沙耶の妹(双子ですが)である
沙希が所属しています。
いままで仲がよかった仲間、しかし
たった一つの事故で全てが変わってしまった。
加害者と被害者・・・まして被害者は死亡している。
どう償っても償いきれるものではありません。
そんな日常に現れるこのシナリオのヒロイン はるな
彼女は彼の傷を癒そうと家族になろうとします。
彼女は家族になろうとして支えになろうとします。
加害者の息子だからという理由だけで苛められる、
辛くても加害者の息子という事にかわりはない。
罪を背負ってどう生きていくのか？
その答えがこのシナリオにあります。
これで3人が終りました。後は沙耶の妹である
沙希のシナリオがプレイできます。
時間は戻ります。沙耶 沙希シナリオ主人公 宏です。
宏は壊れてしまいます。沙耶の死を認めず、入院してる
生きていると自分に言い聞かせて生きてます。
周りもその異常な雰囲気をわかりながらも、
見守る選択を選びます。沙希は沙耶は入院してると
嘘をつきながら宏を支えて生きます。
その中でみんなで遊びにいこうという誘いがきます。
宏はあいまいな返事で立ち去ってしまいます。
沙希はギリギリまで待っていましたが、
結局は来ませんでした
激昂する沙希とそれに促されるようにキレル？宏。
宏はとうとう自分で認めてしまいます。
｢沙耶は死んでしまったんだと｣
そこから、最後の物語は始まります。
ここから彼の止まった時間は動き始めます。
(ここの沙希はすごいです。さすが有名声優！
めちゃうまいです。悲しみがすごい伝わります)
これにて宏は前を向き始め一端は各シナリオが
終ります。
しかしafterシナリオが各キャラにあります。
ここからは個別の問題に光は見えたが
お互いのかかわりはここからが本番です。
加害者 美幸の告白とそれに対する被害者 雛は？
そしてその美幸を支えるとちかった兄は
どうするのか？
はるなとの関係はただの家族から変わるのか？
そして宏と沙希の関係は？
これこそ本番でしょう。
変わってしまった日常。その中で、どう生きていくのか。
｢そこに奇跡は無い。けれど希望は在る｣
ここに全て帰結します。
そしてafter全て見終わった後
aster シナリオが表れます。
沙耶の最後と宏 沙希のその後が描かれます。
沙耶の最後は悲しすぎます。すでに手の施しようのない
状態、沙耶が自分の死を悟っての会話・・・・
辛すぎです。それを泣きながら聞く沙希・・・・。
そしてもう一つ沙耶の墓の前で約束を果たすために。
そのシナリオが描かれます。
これにてこの作品は完結します。
全ての人に起こりうる可能性のある
悲劇を描き世界の無常さ
理不尽さを描いてその中で強く生きる
人達の物語を描いてます。
全体的に見るなら加害者組みは
償いきれない思い罪を背負うとはいえ
かなり幸せな今後が見出されます。
しかし被害者組みは、辛すぎます。
雛は、暗闇の世界で一生行き、
宏 沙耶は二度と戻らない3人での生活・・・
現実のとおりです。不条理な世の中です
奇跡はないです 沙耶は生き返りません。
その覚悟があるならプレイしてもいいでしょう。
ファンディスクとかで君望で出したみたいに
死なないENDを希望したいな。
全てのシナリオの主人公があの日
後悔する選択肢を選んでます。
もし～だったら。彼らの行動一つで
この惨劇は回避できる｢if」は存在します。
シナリオは全て
選択肢はなく、シナリオを読むだけで、
一日かからないで終る量です。
評価 最高☆5つ 合計最高☆30
作画 ☆☆☆☆☆
キャラ ☆☆☆☆☆
シナリオ ☆☆☆☆
Hシーン ☆☆
主題歌 ☆☆☆☆☆
BGM ☆☆☆☆☆
合計 26/30
