バロックナイト3 Memory of Baroque;幻象都市
ついに幻想空間『レガシーオブタナトス(死せる遺跡)』が現実に浸食し、
京耶たちの済む日雁市は閉鎖空間となってしまった。
脱出をこころみるバロックと京耶、瑠璃子の前に現れたのは、
両目に歯車形の原罪刻印『パーフェクトロック』を持つ少女レイニーデイズ。
彼女と共にゲームを制覇し、現象都市脱出の鍵となる遺産を手に入れろ!
「そうだな、危険は今更か」「うむっ、地獄の底まで道連れだ」
「おいて行ってごらんなさい、死ぬより酷い目にあわせてあげる」
混線する世界の刻は遡り、天使と人の物語が明かされる。
因果の業を解き放つ、アンノウンバトルアクション第三弾!
前回かなりシリアスに終わったが 今回の始まりはのほほんで
前回から二ヶ月たった日雁市からになる。
前巻で切り裂きジャックだった 早香の妹「美佳」が
早香と一緒に風紀委員という組織に属していたり
(戦闘時は性格がジャックのようになり一人称が「僕」になる)
セフィロト社で瑠璃子の後輩だった彩乃も京耶達の高校に
通っていたりとか(京耶は嫌われてるが)
早香も京耶を憎みきれないのか、度々彼と接触していたり
(妹には京耶は完全に憎まれてますが)
秩序も多少は崩壊したが 食料など生きるためのものは
ケイオスにより問題がなく概ね平和的な市として存続していた
とこから今回の話は始まる。
今回はかなり重要な話になっている。
京耶の過去
なぜ彼が死神となり、セフィロト社を潰そうとしたのか?
今回 初登場の京耶の妹で既に故人の 今日子
キョウコと同じ名をもつ今日子 彼女の兄に対する歪んだ愛
そして明かされる バロックとキョウコと今日子との関係など、
見所は盛りだくさんです。
ギャグパートも彩乃もだがむしろバロック瑠璃子早香トリオが
いい味を出している。バロックと瑠璃子の争いに
早香が巻き込まれ貧乏くじを引くノリ。
そして常に女の子達にからかわれ続ける京耶
妹にまで手玉に取られてました。
それにしてもこの作品の女の子達は本当に歪んでます。
今日子のゆがみっぷりも異常。
天使の力で健康体になれる可能性があったにも
関わらず、健康体になったら ただの妹になってしまい
当時の恋人瑠璃子にもかなわないから
現状の 恋人より優先してくれる病弱な妹のままでいようとしたり
さらに 彼の記憶に永遠の記憶に残るため嘘をつき
彼に殺されようとしたり、この子もバロック 瑠璃子に
劣らずゆがみっぷりが半端ない。
他 さりげない演出もいい。バロックと彩乃(セフィロト時)の関係は
前巻で明かされてますが、二人がバニースーツに着替える羽目に
なったときの二人とも同じ色のバニースーツで
髪型も似ていて身長も同じくらいと こういう二人の
関係性を表す読んでれば普通に流してしまう演出とか
途中のキョウコの自問自答の中での右手にヒビが入るシーンが
今巻の最後への伏線とか。
評価 最高☆5つ 合計最高☆15
絵/イラスト ☆☆☆☆☆
シナリオ ☆☆☆☆☆
文章/テキスト ☆☆☆☆☆
合計15/15
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