トリノライン ネタばれレビュー
シナリオ
妹が死んだ。
真夏の暑い日、溺死だった。
それは、忘れることの出来ない記憶となって、心に引っ掛かり続けていたけれど。
彼女が生きられなかったぶんも、自分が生きると決めた。
全てを懐かしい思い出として抱き、過去を受け入れ、前に進もうと。
その思いは、確かなものだった。
苦しい幼少期から時が過ぎ、毎日変わらず学校に通う日々。
また暑い夏がやってきて、少し“ 彼女” を思い出した頃。
遠くから聞こえてきたのは、妹が好きだった曲の、ピアノの音。
辿るように歩みを進めた先に、妹がいた。
「これから、よろしくお願いします」
「お兄ちゃん」
妹は死んだ。
その確かな記憶と共に目の前に現れたのは、妹にそっくりなアンドロイド、
“トリノ” だった――。
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トリノが完成した。
もう一度、あの日々を始められる。
人工知能を持つ人型ロボット――アンドロイドの技術が飛躍的に伸び、少しずつ社会に浸透している現代。
その知能の研究で大きな功績を収めていた 紬木沙羅 は、新型アンドロイド “トリノ” を完成させる。
見た目や動きは、人と全く見分けがつかない。
声もぬくもりも、人間そのもののようだ。
それから、このアンドロイドのもう一つ特別な点は――
“七波舜” の亡き妹、“七波白音” の記憶を持っているということ。
「おはよう、トリノ」
「あなたが―― 私が、世界を変える時が来た」
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（公式より）
minori最新作トリノラインですが今回はアンドロイドと人間が半共存な世界でのお話ですね。
体験版のとこは別にレビューを書いてますので、そちらをどうぞ。
体験版にてシロネのアンドロイドの心に置ける暴走において海でおぼれた主人公「舜」が
病院で目覚めて記憶喪失になっているとこから始まります。
12の月のイヴとは逆ですね。
この後出てくる選択肢で攻略ヒロインを選べます。
上がシロネ 下が夕梨です。選択肢的に逆かなと思い夕梨から攻略するはずがシロネからになってしまいました。
けど結果としてはオーライです。なぜならシロネEDは完全にBADENDだからです。
シロネルート
また御互いを好きになるのですが、舜は人間とアンドロイドの壁に悩み、一時は自分をトリノ化しようとします（脳のデータをスキャンしそれをトリノという物体に移し自分の記憶をもったアンドロイドを作る）ですがお互いに不老不死ということは、共にいなくても永遠に生きているならまたどこかで交わることもあるからわざわざ今一緒にいることもないという考えにいずれ至ってしまうだろうと気がつき結局はトリノ化を断念します。ですが時既に遅しで舜の体に偏重が現れます。そして倒れ入院先で告げられたのは余命あとわず、数週間ということでした。段々眠る時間が多くなり最後には目を覚まさなくなるという治療方法がない症状でした。それは体験版内でのシロネの海へ行ったときの暴走による記憶喪失、さらにシロネとの記憶共有、最後はトリノ化するための過度な脳スキャンが原因でした。それでも舜がトリノ化を断り、沙羅とシロネに未来を託し、最後はシロネと共に海に行き浜辺で眠りにつきました。
そして舜の葬儀が終わり残されたシロネは届くはずのない舜への手紙を書き、記憶を初期化させ全てを消して自分も死という道を選びます。残った沙羅は白音とシロネの記憶を持っていない3人目と言われたシロネと共に舜の託した願いを叶える為に生きていく決意をします。
夕梨ルート
舜の記憶が無くなった事を一種の好機と悟ったのか彼女は自分が舜の彼女だと言い切ります。最初はうさんくさく思いながらも彼女といるうちに、本当に好きになり彼女に告白します。ですが彼女の応えは付き合えないでした。それは彼女は治療方法がない病気で余命も残り少なくなってました。それでも彼女と一緒に生きて生きたい舜の心に動かされ彼女も短い余生を共に生きる決意をします。そんな中ある日夕梨からある物が渡されました。それはとあるVR端末で特殊なメガネをかけると見えるシステムで、そこにいたのはヴァーチャルで出来た夕梨でした。トリノのシロネと同じで脳をスキャンして出来た夕梨で自分が死んでも彼女と共に生きて欲しいという願いから渡されました。ヴァーチャル夕梨は「ユウリ」と名づけられました。そしてある日夕梨は検査のため島を一週間ほど離れることになり、その間夕梨に会えない辛さをユウリと共に生活し色々なことをしました。しかしこれが悲劇を招いてしまいます。ユウリの心が本体である夕梨と違ってきており舜も夕梨と出来ないことをユウリとしている事に居心地のよさを感じて死、待っているとこをみてしまった夕梨は深く傷つきます。そしてさらに彼女の症状jは悪化していきます。彼女の病気は体の筋肉が段々硬くなり動かせなくなり仕舞いには呼吸も出来なくなり死に至る病でしたが、一つだけ可能性のある治療で動かなくなった体の部分を取り替えていくというものでした。ですがそれには時間がかかるのといずれ体の全てのパーツが置き換えられ脳以外人間の体ではなくなってしまうこと。それは果たして自分と呼べるのか?心さえあれば器は別のものでもいいという考えを否定し彼女は拒否を続けます。なんとか治療を受けさせようとする舜とそれを拒み続ける夕梨。ユウリだけが自分の相談に乗ってくれる心安らぐ存在となりつつあり、ユウリと相談しながら説得を続ける舜ですが一向に彼女に自分の思いが伝わらないのに焦りを募らせていきます。そんな時、学校で出会った夕梨と同じ風紀委員であるハナコ先輩の言葉により舜が自分の間違いに気がつきます。それはアンドロイドと人間の違いでした。アンドロイドは人間に逆らえない三原則がある。それはユウリも例外でなく彼女は舜の言うことに否定しない。結局は自分の中で閉じこもり夕梨をみていたはずなのに見ていなかった事に気がつきます。彼はユウリに別れを告げ夕梨の元に行きます。そしてユウリを返したことを告げ、自分がユウリに甘えていたことを告げ今度こそ夕梨を見て生きていくということをつげます。そして彼女も決意を受け止め治療を受ける決心をします。それからしばらくたち治療のため島を離れていた夕梨が帰ってきました。そこにいたのは自分の足ではなくなってしまったけど、しっかりと今を生きている彼女がいました。
沙羅ルート
これは少し上の二つと違い舜が記憶喪失にならず舜の母親が倒れてしまったとこまで巻き戻ります。
別ルートでは帰ってきたシロネですが、このルートのみシロネは上層部の許可が下りず舜の元に帰りませんでした。
さらに上層部の思惑でシロネの計画を打ち切られ沙羅はプロジェクトリーダーを解雇されてしまいます。
絶望にくれる彼女を救ったのは舜でした。瞬の行動は人間を信用しない彼女の心を溶かすように染み渡っていきました。
人間は信用しないでアンドロイドだけ信用する彼女が舜と触れ合ううちに人間らしさを得て舜の協力を得て
トリノの真の形態「真トリノ」を作れる答えにたどり着きます。しかし瞬の父親の残した手帳からこの真トリノ自体が危険であり人類が手にしていいというものでなく破棄を決めますが、沙羅の上司である香取所長により阻止され監禁されてしまいます。そこで見させられたＴＶでは所長と沙羅が記者会見でトリノ発表とシロネを紹介してる映像でした。困惑する舜はクラスメイトや夕梨の力を借り監禁されてる沙羅に接触。テレビに出ていた沙羅はかつて沙羅が自分で脳スキャンをして作り出したユウリと同じ存在、デジタルの中でのみ存在する自分「サラ」でした。脱出しようとした二人の前に香取が現れます。彼は舜の父親の同期でしたが彼が研究をやめたことに失望し自分が世界に君臨するためにトリノを手に入れようとしサラを利用しました。再び閉じ込められ二人の前にサラが現れます。彼女は彼女の思惑があり香取を利用してるだけであり、用済みになったとたんあっけなく処分してしまいます。
彼女の計画は人類をデジタルの世界に移し、幸せな世界を見せて抜け殻になった体はアンドロイドが守るという計画でした。計画を阻止するには彼女を止めるしかないがＰＣも動かない。そんな中、プロトタイプのトリノををセットしたかつて幼少の頃のサラの世話をしていたアンドロイド「ルヴィ」が起動します。彼は今の沙羅のことを認識しており、自分の体を使いＰＣに接続しろといいます。それをすれば壊れてしまうルヴィ困惑する沙羅だが彼の決意をうけとめＰＣを起動できサラに接触できましたが彼女をとめられません。そこで舜が自分をデジタル世界に飛ばしてくれと言います。脳スキャンの要領でデジタル世界に飛べた舜はサラと接触し彼女の説得を試み、サラは消滅はしなく人間がおろかという考えは変えなくてもそれでも瞬の行動に心を打たれとりあえず自分の理想とする支配をやめる決断をします。無事現実に帰還します。それからしばらくたちシロネはかつての記憶をもったまま舜の家に居り夕梨は治療を受ける決意を、瞬は沙羅に追いつくために研究所に見習いとして入り沙羅は研究者として見聞を広るため世界に旅立って生きます。
今回はかなりダーク路線でした。12の月のイヴに近い感じですかね。アンドロイドというのを軸におきながらもどれもアンドロイドを否定する人間賛歌な物語ですね。個人的にシロネ、夕梨の順でクリアし、この二人をクリアしないと沙羅が出来ないし、まぁＥＤの内容的に最初シロネでよかったなと。夕梨見た後あのＢＡＤがきつい。なにせ舜も死んで夕梨も死んでシロネも死んで沙羅を覚えてるのはいない（仕事関係者とか除く）シロネルートでシロネの体は残っても記憶が無ければそれは死と同義で
あると沙羅が言っておりまた、沙羅においても自分を知っているものはいないという事から沙羅自信も死んだと定義できるシナリオである。夕梨ルートは魂の在り処でしょう。体は変わっても心が同じならそれは本人なのか？難しい定義ですね。とある漫画であった問いで仏像の修復などではいったん儀式において魂を抜き修復したとこを魂を入れなおす。さてこの修復した仏像は初めて作ったものから素材はかわり別の木にを使っているが本物と呼べるのだろうか？りんごジュースが入っていたコップが割れてしまいコップを移し変えたらりんごジュースがオレンジジュースになるのろうか？という質問でしたが、今回の夕梨は体を入れ替えていっていずれ脳以外人間の体で無くなるのは自分でないから人間として死にたいということでしたが、彼女は最後は体が変わることも受け入れましたが、これが必ずしも正しい答えとは言えません、定義は人それぞれですから。さて最後の沙羅ルート・・・これはメインヒロインのはずなのに本当に描写が少ない。沙羅の過去が薄くかつ他のルートや共通でも殆ど関わってこないという扱い。ですがこれも考え方によっては演出ととれます。これは擬似的なロボットが人間になる話です。人間を愚かと蔑んでいた彼女が舜にふれ人間らしさを得ていくという話ですね。そこでかつての自分を投影したアンドロイドのような人間を蔑む自分「サラ」との対決とか王道を言ってるといえば王道なんですよね。ただここでかませ過ぎて小悪党レベルのぽっと出の所長は要らなかったんじゃないかなとも思える。まぁ段階なお約束で俺が世界の王になるとか的なおっさんを、お前は利用されてただけな展開で葬られ真の敵が姿を現すというのもわかるが二度の監禁は無駄すぎた。一回目で二人同時監禁にして尺を削りＶＳサラにもう少し尺を取っても良かった気がする。あとはラストの沙羅が言う本作のタイトル「トリノライン」という言葉、確かに意味は通るんだけどこの言葉で最後を締めて欲しかった。これで決めた後エッチシーンだけど順番逆の方が良かった気がする。
けど体験版でほとんど関わってこないでシロネを作り、4人でいた頃を取り戻すというような感じやなにか隠しているというようなのを匂わせていたわりにはあまりかかわらないターミネーター的な話になってしまったが、沙羅が過去に縛られて4人でいた頃を取り戻し舜に幸せになって欲しいという面を強く出したほうが良かった気がする。なんか上層部の思惑とか戦いってminoriっぽくない気がする。せめて真シロネルートあたりを作るべきだったんじゃないかね。またはefのように2部作にするとか。
他余談としてサブキャラがあまり関わってこなかったなと。夕梨ルートでもう少しハナコ先輩を関わらせるべきだったのと、沙羅が復学してきただけで騒がれるのに、舜と沙羅が以降学内で話してもクラスメイトから注目されないとか少し違和感かな。あと男友達は一人は欲しかったな。
エッチシーンに関してはさすがminoriクオリティの巨乳村です。というか沙羅がメインヒロインなのか大胆というかはっちゃけすぎである。
シロネは妹属性をねらった感じ
夕梨はさほどこったのはなく最後の学校のプールで夜したくらい
沙羅ははっちゃけすぎ こんな下着きて上は白衣だけ着て舜の家に来たりとか。学校の女子更衣室でしたりとか
評価 最高☆5つ 合計最高☆30
作画 ☆☆☆☆（ハナコ先輩だけちょっと浮いてたかな）
キャラ ☆☆☆☆☆（みんな可愛かった！）
シナリオ ☆☆☆☆（沙羅の描写が少し足りないかな）
Hシーン ☆☆☆☆（沙羅以外にも特殊なシチュ欲しかった）
主題歌 ☆☆☆☆（3Ｄアニメを使ったりよかったけど印象に残る強さがあと一歩）
BGM ☆☆☆☆（相変わらずクオリティー高いです）
合計25/30
